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良いコンサルタントと悪いコンサルタント

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コンサルタントって地頭が良くて論理的で専門知識が豊富な人がよしとされがちです。しかし、このようなコンサルがクライアントの方に最高の価値を提供できるかははなはだ疑問です。

私も前職のコンサルティングファームで経営戦略サービスを立ち上げた時やM&Aサービスを立ち上げた時を思い出します。経営戦略サービスを立ち上げた時は戦略ファームから数多く採用しました。また、M&Aサービスの時にはM&Aって専門性が必要なのでM&Aの専門性を主の選考基準として採用しました。結果はとても成功した人もいますが、多くは失敗でした。

良いコンサルは価値志向の人だと思います。専門知識の問題は自分の専門性がなくとも、専門知識を持った人を知っていて、彼らを活用することができる人であれば解決できます。クライアントにプロジェクトの始まる前に「大胆な目標」(例えば売上2倍にします、利益を10倍にしますとか)を提示できる人こそいいコンサルです。

悪いコンサルタントはクライアントにコミットしたものは絶対に守らなくてはいけないということを最優先するばかりに、例えば売り上げを10%増、コストを15%削減といった改革効果かどうか判別できないような「微小な目標」を掲げるわけです。そのような場合には効果が少ないので、かなり微に入り細を穿つ作業を行うことが必要になります。コンサルフィーもかさみ、コンサルの投資対効果はものすごく低いものになります。ですので、このような目標設定のプロジェクトであればクライアントの方だけで知恵を絞ってやられた方がいいと思います。

いいコンサルタントは大きな目標を掲げ、クライアント企業に質的な大転換を起こせる人だと思います。このような大きな目標の時にはイノベーションが必要でクリエーティブに考えることが必要でとても楽しいプロジェクトにもなります。詳細を定義する必要は少ないので、コンサル費用も安くなり、大きな効果が安い投資で実現できるため、コンサルの投資対効果はものすごく大きなものになります。

そのためには、クライアントもコンサルタントもお互い尊敬しあい、「不安、不信、恐怖」から解放された人格を持っていることが必要になりますが。。。